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地球から3億キロという、途方もない遠くの小惑星「イトカワ」を探査し、小惑星のサンプルを持ち帰るために、2003年5月9日に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が、地球に戻ってくる目処が立ったというニュースが、本日流れました。

これだけ見ると、なんでもない科学ニュースなのですが、実は非常に大変な旅だったのです。

実は11月9日に、推力を作るイオンエンジン4機中、3機が既に動いていない状況で、一つのイオンエンジンだけでは地球に戻ってこれないというニュースが流れていて、もうダメかと思われていたところを、2機のイオンエンジンの電子回路のコントロールの見直しで、1個分のエンジンとして機能させることができたので、地球に帰還するために必要な推力を得ることができるようになったということなのです。

当然、人が乗っていないのですから、それぞれのエンジンの具合は、その状態を感知するセンサーが必要で、電子回路のプログラムの書き換えは、地球から新プログラムを送信するとはいえ、受信した内容を書き換える仕組みや、プログラムどおりに周辺を動かす為の仕組みなどが整っていなければとてもこんな事は出来ません。

しかも、今まで順風満帆な宇宙旅行だったのではなく、観測史上最大級の太陽フレアに遭遇したり、姿勢制御用の機器が3器とも正常でなければ姿勢を保てないのに1器壊れ、2器壊れ、3ヶ月も音信不通になったり、燃料が流出して機体内で凍結したり、と、数々の予想外なトラブルに見舞われながら、JAXAのはやぶさチームがそのたびに代替技術やコントロール方法を開発・発見してなんとかクリアしてきているという、「決してあきらめない」姿に、胸が熱くなりました。

彼らの技術力、探査機「はやぶさ」のがんばりを追えば追う程、その気持ちは大きくなっていきます。

たとえば、ウィキペディアの「はやぶさ (探査機)」の項目。
今までの経過情報が書かれています。

さらに、この「とてつもなくすごいはやぶさ」に心を熱くした人々が、数々の解説動画･応援動画を創っています。
手っ取り早く、それらの動画を見ていただければ、概要がよくわかります。


はやぶさはよくやってると思う。まじで。

ニコニコ動画で見ると、コメントが熱い！そして、なんかやさしい。
みんな、熱く見守っている。心の底から応援してる。

爆風スランプ「神話」に乗せての応援動画。



合い言葉は「こんなこともあろうかと！」


わかりやすい宇宙戦艦ヤマト版



スパコン･宇宙開発など、技術立国日本をつぶそうとしているかのように見える「事業仕分け」集団に対し、悔しそうな毛利さんをはじめ、人知れず高度な技術を研究開発している一握りの技術者の頑張りが、資源の少ない日本では重要な力の源であるはずなのに、なぜそれを阻害するような方向に進むのか、理解に苦しむところだが、そんななか、技術者や科学者の努力と気合いとあきらめない姿勢が、この探査機「はやぶさ」の一連の動向から見えてきて、さらにその仕事を正当に評価し、いろいろな形で応援する人々の作品やコメントを見ると、涙が出てきてしまいました。

日本はまだまだがんばれる。まだまだやれる。けっしてあきらめるな！

科学ニュースでこれほど感動したのははじめてかも……
だって、機器が正常に機能していても、角度がx軸・y軸・ｚ軸のどれかがたった0.001度ずれているだけで、地球をかすめもしないで宇宙の何処かに迷い込んで2度と帰ってこれないような真っ暗闇から、探査機一機が人知れずひっそりと、ただただ黙々と地球目指して帰ってきている（しかも数々のトラブルで満身創痍なのに）なんて、すごくないですか?

ニュースではなぜかさらっと流してしまう気がするのだけど、本当にすごいことなんだよね。

地球への帰還は２０１０年６月の予定です。
私は、探査機「はやぶさ」、はやぶさチーム、JAXAを応援しています。

「オラに元気を分けてくれ」と言われれば、よろこんで両手を上に上げます。
「出来ることなら迎えに行ってあげたい」の気持ちに賛同します。

あとちょっと、がんばれよ～！

■JAXA｜宇宙航空研究開発機構