がらくたモバイル

先日のサーバーを破壊するお仕事のつづき。

相棒が「ガラさん、これなんだと思う？」と見せてくれたのが、破壊しかけのユニット類。
やけにメカメカしていて、洗濯機のホースのような物がついています。「サーバーに洗濯ホース？」とは考えられないし、なんだろうと思ったら、「むかしよく見てた物かもしれない」というヒントで、磁気テープリーダーであることに気がつきました。

洗濯ホースではなくて掃除機ホースだったんですね。

よく見ればどでかいモーターと空気の流れを変えるアクチェーターがゴムホースで繋がっているではないですか。
昔、ウルトラマンとかウルトラセブンとかの本部コンピューターと言えば、でっかいオープンリールのテープレコーダーのおばけのような機械が出てきて、リールがぐるぐる回っているような物だった時代がありましたね。

サンダーバードとかゴジラとか、コンピューターと言えば、このテープユニットとピカピカ市松模様に光る壁みたいなのが定番でしたが、あの機械の本物です。

このリンク先にあるような磁気テープユニットですね。
磁気テープで35Tバイト入るんだってさ！:バッカスの酒杯

実際には、業務によってテープを掛け替えたりするので、1本のリールからもう片方の空のリールに巻くために、空気で磁気テープを吸い出して安全に引っ張って最初に巻き付けるという、結構デリケートな物だったんです。この磁気テープも使っているとヨレヨレになってきて、なかなか思うように吸い込んでくれなくなるので大変だったなあ……
カセットテープのカセットになる前のような物です。映画のフィルムをかけるような物と想像していただければわかりやすいかな。

そのための巨大なトランスやポンプも入っていて、昔のサーバーは「機械」だったんだなあ～とつくづく感じました。

そんな時代のハードディスクはこれまた巨大です。記憶容量は今に比べれば全然少ないんでしょうが、十数キログラムのダイカストのかたまりの中によく磨かれた鉄の円盤が何枚か入っていて、そこに磁気で書き込んでいくのです。
まるで武器のチャクラムのような感じです。
この円盤を、ピッチングマシンのように高速で回転する２つのタイヤにはさんで飛ばしたら、普通に兵器になりそうです。(命中率は悪そう）

当然このハードディスクのヘッドもでかい。コネクタも専用のダイカストの側になっていたりして「ＮＥＣ」製だったりして、何もかもがでかい。


楽しくてしょうがない(^^)

冷却用ファンもすごい。１２Ｖ0.6Ａのでかいファンが8個並んでいたりして、それだけでも中々な電力量(^^;

電源を分岐しているスイッチも、中々ごつくて面白い。
また、６～８本の電線が接続されているブラックボックスがいくつもあったのだけれど、人が押すとは思えない場所にスイッチのようなものがついているので、分解してみると、そこには電磁石が入っていました。通電しているときは全てのコードが接続されているけれど、スイッチが断たれた瞬間に電磁石の力がなくなって他の電線分の経路が断たれるという仕組みでした。

でっかいトランスがあったので、スイッチを切った瞬間逆電力が発生し、内部回路に影響を及ぼすためかもしれません。
そうそう、4700μFのどでかい電解コンデンサーもありました。テープユニットのコンデンサーはレールガンのプラズマ発生に使えるんじゃないか？と思うくらいまたすごくでかかったのでした（実際には足りないんだろうね）

フレキシブルケーブルも、「フレキシブルっていってみたかっただけなんじゃ…」と思うくらいごっつい所にささっていて、隣には普通の2mm級の電線が何本も這っていたり、なかなかのものです。

結局日の入り前までになんとか片付けまでして、とりあえず大物は完了となりました。

エアーのスクリュードライバーなんかも使いながらやっていたのに、ちょっとしたケーブルを外すとか引き抜くとかあけるとかしながらペンチやニッパーを使うときに握力を使うので、終り頃には肩が上がらないぐらいになってしまいました。
親指の付け根、薬指の根元から手のひらまで、筋肉痛とむくみで手がパンパンです。

四十肩みたいだと言いつつ、「肩が40歳なら本体より若いなあ～」なんて思ったり(^^;




そんな、現役を引退したどでかいサーバーの処分にお困りの方や、愛のあるサーバー破棄をお望みの方は、メッセージからなど、わたくしガラモバまでご相談ください(^_^)/